連休の最後が憂鬱なあなたへ。ストIIIで学ぶ、連休の補正切り活用法

まだ勤め人マインドが染みついたままだなと思われるかもしれませんが、連休って、いいものですよね。
私も今、有給休暇を少しずつ消化していくフェーズに入っておりまして、なるべく連休をつくって大らかに過ごす日々を楽しんでいます。
この「大らかに」というのがミソでして、決してだらしなく、ではありません(多分)。

ただ、毎回思うのです。
連休って、最初の1日目や2日目のありがたさはマックスなのに、終盤に差しかかると「明日から仕事か…」という気持ちが顔を出してくるんですよね。
特に連休最終日の夜なんて、気持ちがすでに明日の仕事にタイムスリップしてることもあります。

若い頃の方がその傾向は顕著だったように思いますが、正直なところ、今でもそう思ってしまいます。
これはきっと、独立して自営業になっても、似たような“憂鬱の波”はやってくるのではないかと。

この感覚、どこかで聞いたことあるなと思ったら——
そう、経済学でよく出てくる「限界効用逓減の法則」にかなり似ているのです。


ビールの一口目と、連休の1日目

ポテトチップスの1枚目、生ビールの1口目(あ、私は減酒中でした)は、それはもう格別の味がします。
だけど、5枚目や5杯目になるとどうでしょう。最初の感動は、だんだん薄れていきます。
これがまさに限界効用逓減の法則。

そしてこの法則、連休にも大いに当てはまります。
「やったー、9連休だ!」と舞い上がるのは最初の数日だけ。
6日目あたりから「あれ、もう折り返してる…」となり、8日目には「明日は何時に起きるんだっけ…」と、ほぼ現実世界への帰還準備が始まってしまいます。

そんなわけで、私はこの効用の逓減を逆手に取ってやろうと考えました。


ストIII 3rd Strikeから学ぶ“補正切り”の概念

ここで、唐突ですが格闘ゲームの話をさせてください。
私、かつて『ストリートファイターIII 3rd Strike』にハマってました。まこと使いで、画面端で唐草から暴れ土佐波砕きを繋いて大ダメージを与えることに心の充足感を得ていました。

さて、このゲーム(というか格闘ゲーム全般)にも「補正切り」という概念があります。
どういうものかというと、連続技(コンボ)をずっと繋げていくと、相手へのダメージがどんどん小さくなっていくんですね。これは「コンボ補正」がかかっている状態です。
ですが、そのコンボをいったん中断して、相手に「投げと打撃、どっちを選ぶか」というような択を迫り、それを読み勝って再度コンボを始めると——

なんと、補正が切れてまた最初の威力でダメージが入るんです。

これが“補正切り”。

つまり、連続で攻め続けるよりも、いったん区切りを入れて新たなコンボを仕掛けた方が、結果として大きなダメージを与えられるのです。


連休にも“補正切り”を

この補正切りの発想を、連休にも活かせないだろうかと考えました。
たとえば10連休をどーんと取るよりも、5連休を2回に分けた方が、それぞれの「1日目のありがたさ」を2回楽しめるのではないか、と。

10連休の9日目や10日目は、気持ち的にもう仕事の準備モードに入ってしまっていて、実は効用がかなり低下している。
でも、5連休×2なら、5日目の夜に「また少ししたら連休がくる」という希望もあるし、次の連休でも「1日目のキラキラ感」がもう一度味わえます。

いったん現実に戻る、という“補正切り”を挟むことで、次の連休の効用が再び高まるわけです。

もちろん、カレンダーの都合や業務の都合で自由に休めない方も多いと思います。
でも、有給を取れるチャンスがあるなら「細かく刻む」というのは、意外と心の健康にいいかもしれません。


補正切りで、人生にも「回復」を

連休の憂鬱は、ただ休んでいるだけでは完全に消えません。
大事なのは、“気持ちをリセットするタイミング”を自分で作ることだと思うのです。

それはゲームでも、仕事でも、そして人生でも同じことかもしれません。
今、私は退職に向けて有給を細かく刻んで消化しているところですが、ある意味これも「補正切り」だと思っています。
長く続いた勤め人コンボを一度止めて、新たな自営モードへと再スタートを切るための準備期間。

ダメージ(メンタルの疲れ)も効用(モチベーション)も、同じように“補正”がかかるものです。
だからこそ、たまにはその補正を切って、リフレッシュした状態で「もう一度スタート」を切ってみるのも悪くないのではないでしょうか。

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