交番へ落とし物を届けただけの中年男性

先日の休日、妻と一緒に朝からジムでトレーニングをして、昼食には駅近くの伊豆大島の郷土料理を出すお店でお腹いっぱい食べました。普段から、食事とトレーニングでリフレッシュする時間を大切にしているのですが、その帰り道にちょっとした出来事がありました。

妻がふと足元を見て、「あれ、これ落とし物じゃない?」とつぶやきました。見ると、確かに女性もののキーケースが落ちているではありませんか。開けてみると、中には無記名式のSUICAが入っていました。無記名のSUICAだと、駅に届けても意味がないかもしれません。というわけで、原則通り交番に届けることになったのですが、ここからがちょっとした気づきの連続でした。

落とし物を届けるのも一仕事

普段から何かを拾うと、「交番に届けよう」という意識は持っているものの、実際に行動に移すとなると意外とハードルが高いものです。特に、身分証を携帯していない時に、「本当に届けても大丈夫かな?」という不安がよぎります。自分が怪しまれないか心配になることもありますが、幸いにも交番での手続きはスムーズでした。何事もなく、謝礼等を辞退する旨を伝えて、物を預けることができました。

正直言うと、謝礼をもらえるのであればそれを受け取っても良かったのですが、私は最初から謝礼を目的にして拾ったわけではなかったので、当然ながら辞退しました。それに、そうした善意の行動が、ただ「誰かに役立った」ということに満足感を感じるのが本音です。

ですが、ひとりで交番に届けるとなると、なかなか勇気がいります。特に、拾ったものが女性物のキーケースや財布だと、その後の対応が気になるところです。周りの目もあるし、「もしかしたら怪しまれるのでは?」と思うこともあります。

ひとりで交番に行くのが怖い?

今回は妻と一緒だったので、「あ、落とし物だ!」という流れで自然に交番に行けましたが、ひとりだったらどうだったでしょうか?もしも、私一人でキーケースを拾って交番に持って行くとなると、周りから見て少し怪しく思われるのではないかと、なんとなく感じることもあります。まあ、中年男性が一人で歩いていると、そもそも何か怪しい雰囲気が出やすいのが現実です。

だから、少しでも無害で安全な人間であることを周りに示せる“証”が欲しいとつくづく思った瞬間でした。漫画『ハンチョウ』のある巻でも同じような話がありましたが、もし自分が無害だと思わせるためのアイテムがあるとすれば、それはカルディーで売っている白いトートバッグかなと思います。あれを持っていると、何となく「こいつは大丈夫だろう」と思ってもらえそうな気がしますよね。

中年男性、無害であることを証明する方法

まあ、冗談はさておき、私自身が無害で安全な人間であることを証明するためには、どうしたらいいのか。と思いましたが、そもそも中年男性なんて無害に思われようと思うことすら烏滸がましいような気がしています。

ただ、実際に交番に届ける際には、疑われることなくスムーズに手続きが進むように振る舞うことが大切です。自分の行動をただただ正直に、しかもリラックスした気持ちで行うことが大事だと実感しました。

最後に思うこと

結局、落とし物を届けるという行為は、誰でもできることではありますが、心の中で小さな勇気を出さなければできないこともあると感じました。そして、今回のようにちょっとしたことで善意を示すことができたのは、自分自身にとってもとても良い経験でした。何かを拾ったときに、どのように対処するかで、その人の人間性が表れることもあるのではないかと思います。

その後、妻と一緒に帰路に着きながら、「ああ、今日は良いことしたな」と思いながら帰宅しました。ちょっとしたことではありますが、これが積み重なることで、日常の中で意識的に善意を発揮していけるのかなと思うのです。

次回はカルディの白いトートバッグを持った無害感溢れる私として堂々と落とし物を交番に届けたいなと思いました。

おわり。

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