国税の職場での飲み会あるある(地獄編)

質問箱に寄せられる内容は実にさまざまですが、今日は特に「国税という職場の文化」を象徴するような質問が届きました。せっかくなので、この場で少し掘り下げてみたいと思います。

質問箱への質問はこちら→https://querie.me/user/konkatsusaurus

質問内容はこちらです(原文ママ)。

数年前に支店で私が若手時代に同勤したことがある幹部(現役)との飲み会が未だに開かれます。気持ち的には行きたくないのですが、今後の進退に関わったり、人事上の不利益を被らないかと恐ろしくて憂鬱です。アドバイス頂けないのでしょうか。

この手の悩み、私も現役時代にしょっちゅう耳にしました。飲み会が人事に直結することが信じられているところに、国税の職場の独特な文化がにじみ出ているような気がします。

私の回答(質問箱掲載版)

私はこう答えました。

「私だったら適当な理由をつけて行かないと思います。職場を学校みたいに考えている当該職員って多いんですよね。ウェットな人間関係に縛られるのは組織文化として幼いしみっともない。また、周りも『飲み会に来ないなら人事で不利益を与えてやろう』なんて真剣に考えていないと思います。辞めた身で言うのもアレですが、自分の人生の目的に向かうなら、人に嫌われたり摩擦が生まれるのは当然の過程です。むしろ、今後の進退や人事上の不利益になるかどうかで意思決定していると、いろいろと間違ってしまうような気がします。もっとドライに、リラックスして堂々としていればいいんじゃないでしょうか。」

質問箱では端的に答えましたが、せっかくなのでさらに掘り下げてみます。

飲み会の裏側にある「国税文化」

国税の職場に限らず、日本の組織文化では「飲み会=絆を深める場」とされがちです。しかし、裏返せば「飲み会に来ない人=協調性がない」というレッテルが貼られる可能性もあります。これが質問者さんの憂鬱の原因の一つかもしれません。

そして、国税職場ならではの「幹部と若手の距離感」も影響しています。よくあるパターンはこうです。ある幹部が「特定の職員と飲みたい」と思ったとき、サシ飲みは体裁が悪い。そこで「当時のメンバーで集まろう」と建前をつける。結果、数年前の「同勤メンバー飲み会」が開催され続ける……。結構あるあるでカジュアルな地獄ですね。

もちろん全てがそうだとは言いませんが、典型例としては十分イメージできると思います。

オッサンは匂いで頭がバグりがち

オッサンという生き物は、ときに若手女性の存在に脳がバグることがあります。別にその女性の外見が突出して良いからという話ではありません。特に酒宴の場でアルコールの力が加わり、さらに香水や柔軟剤といった若さ特有の匂いが相まったときに、脳が誤作動してやらかしが発動する。そういう現象は実際によく見てきました。

だからこそ、質問者さんが女性であればなおさら、飲み会に対する違和感はごく自然な感覚だと思います。

私の「行って失敗した」エピソード

私は「飲み会はほどほどに」という立場でしたが、一度だけ強烈に「行かなきゃよかった」と思ったことがあります。

ある幹部が、私と仲の良い若手女性と飲みたかったのでしょう。なぜか「3人で飲もう」という謎の展開になりました。私は心の中で「俺を巻き込むな」と叫んでいましたし、その若手女性も「これ何の飲み会?」と思っていたに違いありません。場は当然ぎこちなく、空気も重く、ただただ苦痛な時間が流れました。あの夜ほど時計の針が遅く感じたことはありません。

この経験以来、私は「行きたくない飲み会には絶対に行かない」と決めました。特に年配男性と若手女性が同席する酒宴の場は本当に地獄です。

飲み会と人事はどこまで関係あるのか

質問者さんが恐れている「人事上の不利益」についても触れておきたいと思います。確かに人事はブラックボックスで、何が評価されているのか分からない部分があります。しかし少なくとも「飲み会に行かなかったから」という理由で人事評価が下がることは、私の経験上ほぼありません。

人事に影響するのは、むしろ日々の仕事ぶりや、上司からの信頼度、そして組織にとって必要な人材かどうか。飲み会はそのほんの一要素にすぎません。むしろ飲み会で失言したり、場を壊したりする方がリスクになる可能性すらあります。

国税文化を客観的に見る

国税の職場文化にはムラ社会的なウェットさが色濃く残っています。仕事は事務提要や法令に基づきある程度はシステマチックですが、人間関係はなぜか妙に泥臭い。そのギャップに苦しむ若手は少なくありません。質問者さんの悩みは、まさにこのギャップの典型例でしょう。

私の結論はシンプルです。行きたいなら行けばいいし、行きたくないなら断ればいい。ただし「不利益になるのでは」と恐れて判断するのではなく、自分の気持ちを優先して選ぶことが大事です。国税の職場に限らず、組織文化は時代とともに変わっていきます。過去の常識に縛られて自分の時間を浪費するのはもったいない。そう考えます。

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