ゴミ出しルールと朝型生活

引っ越してきた今の自宅兼事務所は、ゴミ出しが「収集日の朝8時まで」と決まっています。以前までの住まいは24時間ゴミ出し可能な物件が多かったので、最初にこのルールを知ったときは不便だなと感じました。しかし、しばらく暮らしてみると、この制限が逆に生活基盤を整えてくれているような気がしてきました。

実家の頃と今の暮らし

思い返せば、実家暮らしのときは当たり前のように朝にゴミを出していました。社会人になってからは、便利さを重視して24時間ゴミ出し可能な物件を選ぶことが多かったのですが、それが良い習慣を育てるわけではありませんでした。夜遅くに出すこともあれば、つい後回しにしてゴミ袋が玄関に鎮座してしまうこともありました。

ところが、今は「朝8時まで」という締切があるため、嫌でも朝のうちにゴミを持って外に出る必要があります。これが私にとっては、規律のある一日のスタートを切るトリガーになってきています。

私の朝のルーティン

朝はまず、ベッドメイキングから始まります。大げさなものではなく、掛け布団をバサバサして四つ折りにするだけ。わずか10秒ですが、この動作で「一日が始まった」という実感を得ています。

私は朝食をとらないので、そのまま歯を磨き、リステリンでうがいをし、服に着替えます。ここまで準備が整ったら、いざゴミ出しへ。エレベーターで下まで降り、外の空気を吸いながらゴミを出す。この一連の流れが、強制的に体を「起きたモード」に切り替えてくれます。

帰宅後は紙の日記を書き、そこで自分の内面を整理します。小さな気づきや感情を書き留める時間は、次に取り組むブログ執筆の準備運動のようなものです。日記を書き終える頃には頭がすっきりしており、キーボードに向かうのも自然とスムーズになります。

ゴミ出しが生活のベイビーステップ

昨日も似たような記事を書きましたが、人間、何かを始めるときに一番難しいのは「最初の一歩」です。筋トレもそうで、ジムに行くのが面倒なときは「会長に挨拶だけして帰ろう」と思って出かけると、結局ガッツリと筋トレしている。これと同じで、ゴミ出しも「とりあえず袋を持って外に出る」ことが一日のベイビーステップになっています。

もしこれが24時間可能だったら、「あとでいいや」と思ってしまい、結果的に寝坊や二度寝に流されるでしょう。ところが、「二度寝の誘惑を断ち切るにはゴミ出しが最強」というのは、私自身の実感です。

物件選びと治安のバロメーター

賃貸物件を内覧するときには「ゴミ置き場の様子を見ろ」という言説があります。ゴミの捨て方は、その建物の住民のモラルを反映しているからです。今の物件を選ぶ際にも、妻と一緒にゴミ置き場を確認しました。雑然としている印象はなく、きちんと整理されていたのも決め手のひとつでした。

実際に住んでみると、さらに驚きがありました。ある朝7時ごろに燃えるゴミを出しに行ったら、ゴミ置き場が空っぽで、「あれ?曜日を間違えたかな」と不安になったのです。ところが、8時前に再び見てみると、きれいに袋が並んでいました。皆、ルールを守って時間通りに出している。その光景に、治安の良さを肌で感じました。

自分で規律をつくる暮らしへ

国税職員時代は、始業時間も昼休みも退庁時間も、全てが組織のルールで決められていました。ある意味で「規律に守られていた」といえます。ところが、退職して今は税理士登録待ちの無職。自分の行動を律するものは、自分自身しかありません。

その中で「ゴミ出しルール」という外部からの小さな制約が、日常を整える大切な支柱になっています。もちろん、誰にでも当てはまる話ではありませんが、少なくとも私にとっては「ゴミ袋一つが一日のリズムを支えてくれる」という不思議な効果を生んでいます。

おわりに

ゴミ出しと生活リズム。ふだん切り離して考えることが多いですが、意外にも密接に関わっていました。朝のわずかなタスクが一日の流れを決定づける。そう思うと、今の物件に住んで良かったと感じています。

「制限があるからこそ自由が生まれる」というと大げさですが、私にとってはまさにその通り。これからも8時までのゴミ出しを、生活を整える大事なパートナーとして捉えていきたいと思います。

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