半生の鶏むね肉と明け方の地獄

生活・考え

トレーニーにとって、たんぱく質の王道といえばやはり鶏むね肉です。脂質が少なく、安価で、どこのスーパーでも手に入ります。
私の場合は、ロピアで鶏むね肉や鶏もも肉のメガパックを買い込み、冷凍庫を肉で満たしておくのが日常です。調理法はだいたい決まっていて、リュウジのバズレシピの鶏ハムを作るか、のがちゃんねるで紹介されていた参鶏湯を仕込むかの二択。どちらも手軽で高たんぱく、筋トレ後の栄養補給に最適です。

そんな「たんぱく質中心の生活」を送っていた私ですが、一昨日の晩ごはんが、まさかの悲劇の引き金になりました。


余熱を信じた夜

その夜は、少し大きめの解凍済み鶏むね肉を茹でていました。
「余熱で火が通るだろう」と軽く考え、切ってみると中心部がうっすらピンク。
「まあ大丈夫か」と思って口に運んだのが運の尽きでした。
見た目の違和感を無視したあの瞬間、自分の中で何かがフラグとして立っていたのだと思います。


明け方の激痛

翌日は何事もなかったのですが、翌々日である今朝の明け方、胃のあたりに強烈な痛みが走りました。
寝返りを打っても、仰向けになっても痛みは引かず、背中まで鈍い痛みが広がります。時計を見ると午前4時台。
「これは普通じゃない」と思いながらトイレへ行っても下痢はなく、ただ胃が暴れているような感覚だけが残りました。
体温は36.4度とほぼ平熱ですが、頭がズキズキと痛み、体を起こすのもしんどい状態でした。

吐き気はなかったので、粉のポカリを少しずつ溶かして飲みながら、ベッドでじっと耐えました。
頭の片隅では、あの半生の鶏むね肉の断面が何度もフラッシュバックしていました。


少しずつ回復へ

昼過ぎになると、ようやく腹痛が落ち着いてきました。
頭痛は少し残っていましたが、明け方の地獄のような痛みに比べればずっとましです。
午後は安静に過ごし、18時頃から仕事を再開しました。水分をこまめにとりながら、無理せずゆっくりと作業を進めました。

こうして何とか一日を終える頃には、「火入れを甘く見るな」という言葉が体に刻み込まれた気がしました。


家族の食卓を預かる責任

今回の件を冷静に振り返ると、鶏肉の食中毒は決して珍しいことではありません。
カンピロバクターやサルモネラなどの菌は、ほんの少しの加熱不足でも生き残ります。

筋トレを意識するようになってから、私は効率ばかりを考えていたのかもしれません。
「たんぱく質が摂れればいい」と思い、火入れの工程を甘く見ていたように思います。

普段の食事当番は私で、妻の分も作っています。幸い、今回の鶏むね肉は私しか食べていませんでしたが、お腹の子のことを思うと冷や汗が出ます。
食事は自分のためだけでなく、家族のための行為でもある。そう考えると、今回の出来事は小さな失敗に見えて、大きな教訓でした。


火入れは本当に大事

とはいえ、これで鶏むね肉が嫌になったわけではありません。
夜には懲りずに、鶏むね肉の参鶏湯を調理している自分がいました。
ロピアにも鶏むね肉自体にも罪はなく、きちんと扱うことを怠った自分の責任です。

原因はあくまで自分にある――そう思いながら、明日からもロピアで鶏むね肉を買い続けようと思います。
皆さまにおかれましても、冬とはいえ「火入れ」をおろそかにしないよう、くれぐれもお気をつけください。自戒を込めて。

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