FP1級独学合格マニュアル【第2回】— 効果的な学習戦略と試験直前・当日の対策

前回の記事では、FP1級の受検資格、合格基準、勉強計画、必要な教材について解説しました。
今回は、実際の学習戦略(基礎編・応用編)、試験直前の対策、試験当日に気をつけることについて詳しく解説していきます。

1. 基本戦略(基礎編)— 過去問を軸にした学習

FP1級の学科試験(基礎編)では、過去問の出題パターンを徹底的に把握し、「アウトプット型のインプット」を行うことが重要です。
特に、ライフプラン・リスクを除く科目(金融・タックス・不動産・相続)は、短期間で効率よく習得できます。

科目ごとの学習スケジュール

科目期間1周あたりの問題数総演習量(3〜4周)
金融資産運用2週間9問×5〜6回分135問〜216問
タックスプランニング2週間9問×5〜6回分135問〜216問
不動産2週間8問×5〜6回分120問〜192問
相続・事業承継2週間9問×5〜6回分135問〜216問
ライフプラン・リスク20日間15問×5〜6回分225問〜360問

学習のポイント
得意な科目から学習を開始する(FP2級時に得点率が高かった科目を優先)
金融・不動産はテキストなしで、いきなり過去問から入るのも有効
「正しい肢から知識を習得」「誤りの肢を正文化」する意識で解説を読み込む

補足: ライフプラン・リスクは、年金・医療保険の分野が複雑なため、過去問だけでは理解しにくい問題もあります。その際は、テキストやYouTubeの解説講義を活用しましょう。
👉 ほんださん / 東大式FPチャンネル の動画解説が非常に役立ちます!

基礎編の仕上げ目標

✅ 3〜4周後に、過去問のいずれかの回(例:2023年9月試験)を解いて、正解率8割以上を目指す

2. 基本戦略(応用編)— 記述対策と計算問題の克服

応用編は記述式で、基礎編よりも得点しやすいと言われています。
計算問題が多いため、実際に手を動かして解くことが重要です。

科目ごとの学習スケジュール(応用編)

科目期間1周あたりの問題数総演習量(3〜4周)
金融資産運用1週間1問×5〜6回分15問〜24問
タックスプランニング1週間1問×5〜6回分15問〜24問
不動産1週間1問×5〜6回分15問〜24問
相続・事業承継1週間1問×5〜6回分15問〜24問
ライフプラン・リスク10日間1問×5〜6回分15問〜24問

学習のポイント
基礎編を終えたら、間を空けずに応用編に取り組む(特に金融は基礎と応用のつながりが強い)
紙媒体の問題をコピーし、手書きで解く(計算問題の訓練が必須)
応用編の方が得点しやすいため、基礎編が完璧でなくても先に進む

応用編の仕上げ目標

✅ 過去問のいずれかの回(例:2023年9月試験)を解いて、正解率8割以上を目指す


3. モデルケース — 2025年9月14日(日)試験に向けたスケジュール案

FP1級試験に向けた理想的なスケジュールは以下の通りです。
2025年1月26日(日)受験の場合は、各日程に3.5ヶ月加えて調整してください。

科目基礎編(14日間)応用編(7日間)
第1科目4月1日〜4月14日4月15日〜4月21日
第2科目4月22日〜5月5日5月6日〜5月12日
第3科目5月13日〜5月26日5月27日〜6月2日
第4科目6月3日〜6月16日6月17日〜6月23日
ライフプラン・リスク7月1日〜7月20日7月21日〜7月30日

祝日を活用し、前倒し学習も視野に入れる


4. 試験直前1ヶ月でやるべきこと

基礎編
過去問道場を活用し、演習量を増やす
✅ 得点率4割から最終的に5割5分以上を目指す

応用編
横断的な学習を実施(過去問を全科目まとめて解く)
✅ TACの「あてるFP1級直前予想模試(第1〜3予想)」を解き、試験の傾向を把握
各予想模試で5〜6割得点できれば合格圏内

5. 試験当日の準備と心構え

持ち物を事前にチェック(受験票、本人確認書類、筆記用具、電卓、時計など)
試験会場の昼食事情を確認(会場によっては周辺に飲食店がない場合あり)
基礎編終了後は振り返らず、応用編に集中
基礎編が4割しか取れなくても、応用編で8割取れば合格できる!

まとめ

全2回にわたり、FP1級の独学合格マニュアルを解説しました。
この学習法はあくまで一例ですが、実際に合格を勝ち取った方法ですので、ぜひ参考にしてください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんの合格を心から応援しています。

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