タイトルを見て「えっ、税金の減らし方じゃないの?」と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、意図的なタイトルです。
森博嗣氏の書籍『お金の減らし方』を丸パクリにインスパイアされ、今回はあえて「税金の増やし方」というテーマを掲げてみました。
健康第一、節税はその次
世間ではよく「医療費控除で節税を!」というフレーズを耳にします。でも、ちょっと待ってください。控除を受けるためには医療費が発生していることが前提です。それってそもそも、病気やケガでお金を使っているということですよね。
もちろん、出産や予防接種など、避けられない医療費もあります。しかし、多くの場合、健康的な生活を送ることで医療費そのものを減らす方が、税金云々以前に人生全般で「お得」だと思うのです。
ポイントは節約ではなく、根本からの改善。つまり「支出を減らす」より「支出の必要がない状態をつくる」こと。健康的な食事、適度な運動、ストレス管理といった習慣は、医療費だけでなく、人生全体を豊かにしてくれそうです。
節税よりも「稼ぎ方」にフォーカス
税金の話に戻ります。「どうやって税金を減らすか」というのは、多くの方が考えるテーマです。節税対策として、税務署に嫌がられない範囲で賢く経費を使うことは大切ですし、税理士として独立した暁には、お客様にその方法を提供することも私の使命だと考えます。
しかし、ここであえて逆の視点を提示すると、節税よりも売上を増やすことに注力するのはどうでしょうか。
たとえば、売上が大きく増えた場合、税金も当然増えます。しかしその代わり、以下のようなことが可能になります。
- 社員への給与やボーナスを手厚くする(社員の所得税は増えますが…)
- 新たな事業に投資する
- 社会的な信用を高める
こうした活動は結果的に企業や個人の成長を促し、さらなる売上増加へとつながると思います。節税で小さな利益を守るより、大きな利益を生むことに集中した方が、長期的にはより大きなメリットを享受できると思っています。
納税は「社会への還元」だと思ってみる
さらに言えば、税金を支払うこと自体をポジティブに捉える視点も大切です。元税務署職員だからポジショントークとして言っているのではなく、「税金は国や社会に貢献するためのもの」という原点に立ち返ると、納税は単なるコストではなく、未来への投資になります。
例えば、企業が多額の税金を納めると、そのお金が公共事業や教育、医療制度の充実に使われます。それは結果として、自社の顧客や社員がより良い環境で生活できるようになるという形で還元されるのです。
こう考えると、税金を「コスト」として嫌がるのではなく、誇らしい社会貢献の一環として受け入れる方が気持ちも楽になるのではないでしょうか。
お金の流れを味方にする生き方
お金は流れるものであり、止めようとするとかえって苦しくなるものです。節税や節約ばかりに目を向けて、資金の流れを無理にせき止めるよりも、収入を増やし、堂々と納税し、その恩恵を感じる。そんな生き方を目指してみませんか?
「税金の増やし方」という視点は、決して荒唐無稽なものではありません。それはより大きな成功を目指す意識の転換であり、自己成長や社会貢献への第一歩でもあると言えそうです。
結びに
税金は、単に避けるべき負担ではなく、稼いだ分だけ社会に貢献している証です。ゲームでいうところの最終スコアみたいなものです。
だからこそ、売上を大きくし、たくさんの税金を納める喜びを味わえるようになりたいものです。
次回、税務署から優良申告法人の表敬状が届くその日まで!
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