税理士としての実務や試験勉強を通じて、「薄くインプット → すぐにアウトプット → そこから深掘りして再インプット」という流れを繰り返すことの有効性を実感しています。
そして今後、育児に向き合う立場となり、この考え方を育児にも応用できないかと感じるようになってきました。
今回は、税法学習のインプットとアウトプットの考え方を育児にどう展開していきたいかについて整理してみます。
税法学習で培った「回す」学習の習慣
税法の学習に限った話ではないですが、まずは薄く全体を俯瞰できる入門書を読んで大枠を掴みます。そのあと、すぐに具体的な事例演習に取り組むことで、「なんとなく分かった」状態から「使える知識」に変わる過程を実感していきました。そして最終的に法令や通達といった原典に立ち返り、理解を強固にしていく。
この一連の流れは、最初から完璧を目指すのではなく、理解の輪郭を何度もなぞる中で確度を上げていくというアプローチです。特に簿記や実務においては、知識の定着というより「慣れ」の要素が強く、アウトプットに早く踏み出すことが有効でした。
育児書の選び方も「薄く・複数」で回す
育児も未知の領域である以上、何かしらのインプットが必要です。ただし、SNSやブログにあふれる過激な意見や感情的な投稿に引っ張られるのは避けたい。そこで私が選んだのは、小児科医が監修に関わるような信頼性のある薄い育児書を数冊読むという方法です。
具体的には以下のシリーズを図書館で繰り返し読んでいます:
- 『この1冊であんしん はじめての妊娠出産辞典』
- 『この1冊であんしん はじめての育児辞典』
- 『この1冊であんしん はじめての離乳食辞典』
いずれも朝日新聞出版のもので、形式は「辞典」ですが非常に読みやすく、出産前後や初期育児の行動が具体的にイメージできる構成になっています。
アウトプットは「実践」と「確認」の循環
税法で言えば「通達や法令」を確認するように、育児にも体系的な資料として『はじめて出会う 育児の百科(小学館)』を軸に据えています。
これは、税法で言うところの『租税法(金子宏)』に近い存在と勝手に考えています。
つまり、育児書→実践→より専門的な知識確認という流れをつくり、「育児にも学習としての回転をつける」ことが狙いです。もちろん、学習と違って育児は一回性の連続であり、思い通りに進まない場面も多いです。ただ、体系的な視点を持って試行錯誤するという姿勢自体が、親の安心感や落ち着きにつながると感じています。
子育ては学習と違うけど「応用」はできるかな
税法や試験と違い、育児には「合格」も「正解」もありません。どれだけ知識をつけ、丁寧に対応したとしても、思い通りに育つわけではない。だからこそ、子どもを“育てる”というより、“付き合っていく”という感覚で捉えたいと思っています。
私自身は、特に「こうなってほしい」という理想像は持っていません。あえて言うなら、パワーリフティングが好きなので、ジム仲間には「パワーリフターがもうじき生まれる」と冗談交じりに言っていますが、それも願望というより遊び心です。
大切なのは、親が思い通りにしたいという意識を過度に持たないことだと思っています。育児とは、自分の期待通りにならなくてもなお、面白がりながら向き合う営みではないか。だからこそ、学習と同様に「仕組み化」や「プロセスの反復」で親の側の負担や不安を減らすことに意味があると感じています。
インプットとアウトプットを通じて“親自身”が育つ
最終的に、「インプットとアウトプットを育児に応用する」ことの意味は、子どもを効率よく育てたいという発想ではありません。むしろ、親自身が過剰に思い詰めず、学ぶように子育てに向き合うための枠組みです。
失敗してもやり直せばいいし、分からないことは調べて試せばいい。その繰り返しで、子どもも、親も、少しずつ前に進めるのではないかと思っています。


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