マーケティングの古典として知られる『ハイパワー・マーケティング』。今回は2005年に金森重樹さんが監訳した旧版を、図書館で借りて読み始めました。最近出た新訳版ではなく、古い方を選んだ理由は2つあります。
1つは、図書館内の検索機で見つかったのが旧版のみだったこと。もう1つは、金森さんが行政書士出身の実務家であり、著書の『超・営業法』でみた営業のやり方になるほどなと思ったからです。
私は元公務員なので、経営や営業の視点を補う目的でマーケティング関連の書籍を読み進めていますが、この本は営業への理解を深める入口として選びました。特にダイレクト出版の本は、古典的名著の翻訳に定評があり信頼感があると思っています。
拾ったお金と見逃した100万ドルのブレイクスルー
序盤の第2章だけでも、考えさせられるエピソードに出会いました。ある少年が道端でピカピカの1セント硬貨(ペニー)を見つけ、それ以来、常に下を向いて歩き続けた結果、一生で22ドル87セントを拾ったという話です。
ところが、その代償は大きかった。
彼は空を見上げることもせず、美しい夕日、虹、鳥の飛翔、子どもの笑顔、人とのふれあい、そして大きなチャンス――つまり「100万ドル級のブレイクスルー」を見逃してしまったというのです。
独立して税理士として活動している中で、自分が得たものの陰で、失ったものモノ、コト、機会も沢山あるのだろうなぁということを思いました。
まぁこれは引き続き現職として働いている世界線の向こう側に居る自分と比較してもお互いさまなのかもしれません。
自宅兼事務所だからこそ、子供の成長を間近で見ることができるかもしれませんが、サラリーマンとしての成長は止まりました。なので、組織人としての私の喋りや能力はどんどん陳腐化して、組織人としての文脈においては話のつまらない人間にはなっていくのだろうと思います。
誤った成功体験を学習するほうが厄介
また、このエピソードから、一度得た成功体験に拘泥するほうが危険的な要素を感じました。
一度うまくいったやり方にこだわりすぎると、より大きなチャンスを見逃すことがあります。マーケティングにも、そして人生にも通じる教訓だと感じます。
ポイ活やキャンペーンなど、小さなお得にばかり反応してしまうのも似たような構図かもしれません。例えば、目の前の小銭に必死になっているうちに、事務所HPでの見込み顧客からの問い合わせをスルーしてしまう可能性だってあります。
極端な例ではありますが、今後、このようなことがあるかもしれませんので、時間軸は長く持ちたいと改めて思います。
図書館でこそ出会えた、価値ある1冊
この旧版、ネットでは既に品薄で、中古市場ではやや高額で取引されています。それが、図書館では誰の予約もなく借りられたという事実に、ちょっとした感動を覚えます。内容も今読んでも十分に通用するどころか、旧訳ならではの味わいもあります。
ちなみに本要約系You tubeにおいては、本書を卓越論の本という風に語られがちではありますが、全然そんなことはないと個人的には思っています。やっぱり要約だけ見てわかった気になるより、実際に本を読まないと現実社会に活かすことは難しいように思えます。
今のところ第2章までしか読んでいませんが、それだけでも得るものが多かったです。以後もじっくり読み進めて、気づきがあればブログで共有していきたいと思います。

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