仕事で思考が行き詰まったとき、銭湯に行くことがあります。
先日も、事務所で一人あれこれ考え続けるより、一度環境を切り替えたほうがいいなと思い、府中市の松の湯に足を運びました。
気分転換という建前はありますが、正直なところ、もはや快楽を求めて行っている側面も否定できません。
平日の16時過ぎでも、浴場にはそれなりに人がいます。
身体を洗い、湯に浸かり、サウナ室に入って相撲中継をぼんやり眺める。
勤め人時代では実現できなかったライフスタイルが実現できて、その点は非常に良いなと思います。
銭湯のサウナで聞こえてきた、一次情報
サウナ室で相撲を見ていると、常連らしき方同士の会話が耳に入ってきました。
「いちょう通りの、ハスのところにある酒屋さんあるじゃない?
あそこの酒粕で作った甘酒が美味しいのよ。」
どうやら、弊事務所からほど近い酒屋さんの話のようでした。
お店の前は何度も通っていたものの、禁酒中ということもあり、これまで中に入る機会はありませんでした。
ただ、「酒粕を買う」という発想はなかったな、と思い、頭の片隅にメモされました。
ネット検索では出会えなかった情報です。
しかも、味には一家言ありそうな年配の方が「これ美味しいのよ」と言っている、生の声です。
こういう情報は、なぜか妙に信頼できてしまいます。
酒粕を買って、粕汁を作る
銭湯の帰り、その酒屋さんに立ち寄ってみました。
冷蔵庫の中に、ジップロックにどんと入った酒粕が置かれていました。
無骨で、飾り気がなく、いかにも「これでいいだろう」と言わんばかりの佇まいです。
そうそう、こういうのがいいんだよ。
店員さんに聞くと、紀土の酒粕とのこと。
家に帰り、甘酒ではなく、夕食用に粕汁を作ることにしました。
ホットクックに、蕪と人参、冷凍してあった鱈を入れ、だし、味噌、酒粕を加えるだけ。
混ぜ技ユニットありで放置すればあっという間にできてしまいます。
出来上がった粕汁は、想像以上に美味しく、最近ややマンネリ化していた汁物のレパートリーが一つ増えました。
酒粕は健康にも良いと言われていますし、次は甘酒にも挑戦してみようかと思っています。
盗み聞きから始まる行動も、悪くない
すべて偶然の積み重ねです。
銭湯に行く。
サウナで会話を聞く。
気になったので立ち寄ってみる。
結果として、満足度の高い夕食に辿り着く。
仮にそれがイマイチな結果だったとしても、それで良いと思います。
自分が「面白そう」「ちょっとやってみたい」と感じたことを、深く考えすぎずに行動に移す。
そういう小さな意思決定が、生活に彩りを与えてくれる気がします。
そういえば以前、大阪万博旅行の際に靱公園のバラ祭に行くことになったのも、電車内でのおじさん同士の会話がきっかけでした。
人を介して入ってくる一次情報には、検索結果とは違う力があります。
仕事に詰まったら、銭湯に行く。
湯に浸かり、人の声を聞き、少しだけ行動を変えてみる。
こういう日常が楽しいなと最近は感じます。


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