私は、いわゆる「マルチタスク」が得意ではありません。
複数の仕事を同時に進めると、集中力が分散し、どれも中途半端になってしまう感覚があります。
そのため、基本的には一つの仕事に向き合い、終わったら次へ進むというシングルタスクを意識して仕事をしています。
一方で、最近よく考えるのは、「自分自身はシングルタスクのままでも、世界全体ではマルチタスクが成立している」という点です。
正確に言えば、自分が直接手を動かさなくても、別の“何か”が並行してタスクを進めてくれている状態です。
投資は「自分以外が動いてくれるマルチタスク」
その代表例が、金融投資だと思います。
株式や投資信託を保有するという行為は、市場の変動というリスクに身を置くことを意味します。
この間、自分の身体は拘束されていません。
寝ている間も、仕事をしている間も、市場は勝手に動き続けています。
利益が出ることもあれば、損失が出ることもありますが、重要なのは「自分が別のことをしている間にも、リスクテイクが継続している」という点です。
その結果として、空いた自分の時間と労力を、本業や新しい挑戦に振り向けることができます。
これは、単なる「お金を増やす手段」というよりも、「時間と意思力を消耗せずに並行タスクを回す仕組み」と捉えると、かなり強力なものだと感じています。
ITと生成AIが生み出す並列処理
IT分野でも、同じことが言えます。
私はChatGPTの有料版を使っていますが、最近は「調べたいテーマの叩きとなるプロンプト」自体を作ってもらい、そのプロンプトを使ってDeepResearchを走らせることが増えました。
いわば、リサーチ作業を外注している状態です。
調査が進んでいる間、私は別の仕事に集中できます。
これは、従来であれば自分が画面に張り付いて行っていた作業を、擬似的に並列化しているようなものです。
自分がマルチタスクになったわけではありません。
「自分以外の存在」がタスクを引き受けてくれているだけです。
家事の外注も立派なマルチタスク
家事も同様です。
食洗機を使えば、食器を洗い、乾かす時間が丸ごと空きます。
ドラム式洗濯機なら、洗濯から乾燥までを一気に任せることができます。
ロボット掃除機を使えば、床掃除の時間を考えなくて済みます。
これらはすべて、「人間が本来やっていたマルチタスク」を、機械に置き換えている行為です。
時間を買っているとも言えますが、それ以上に「意思力を消耗しない」という点が大きいと感じます。
マルチタスクは「集合体」で成立する
こうして考えてみると、現代のマルチタスクとは、一人の人間が無理をして同時処理することではありません。
投資、IT、家電、外注サービスなどを組み合わせた「集合体」として成立しているものだと思います。
自分はシングルタスクのままでいい。
その代わり、周囲の仕組みを使って、全体としてタスクが同時に進む状態を作る。
これが、無理のない働き方なのではないでしょうか。
空いた時間をどう使うか
最後に、一つだけ自戒を込めて。
外注や仕組みによって空いた時間を、ただ無為に過ごしてしまっては意味がありません。
それでは、せっかく外注した意味がなくなってしまいます。
空いた時間をどう使うのか。
事業に投資するのか、学びに使うのか、休養に充てるのか。
その選択まで含めて、現代の「マルチタスク」なのだと思います。
無理に同時処理をしない。
仕組みを使って並列化する。
そして、空いた時間を大切に使う。
今後も、この感覚は大事にしていきたいと思っています。


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