今年の1月は、税理士として初めて迎える年末調整・法定調書提出のシーズンです。
その中で、e-Tax(Web版)による法定調書のCSV提出に、思っていた以上に時間を取られることになりました。
来年の自分向けの備忘も兼ねて、また、同じところでつまづく方がいれば参考になるかもしれないので、今回ハマったポイントを整理しておきます。
freeeで年末調整はできるが、法定調書CSVは別物だった
年末調整自体は、freee人事労務を使って問題なく行い、源泉徴収票の作成や年調計算まではスムーズでした。
電子申告までできる年末調整プランではなかったのですが、このまま法定調書もe-TaxのWeb版ですんなりできるだろうと、少し楽観していました。
ところが、freeeから出力できる法定調書用CSVファイルと、e-Tax(Web版)が求める国税庁標準フォームとの間には、想像以上の差がありました。
項目の並びや入力ルールが一致しておらず、そのままでは取り込みができません。
もっと上手いやり方はあったと思いますが、最終的には国税庁の標準フォームをダウンロードし、一から入力するという方法を選びました。
結果的にはかなり手間のかかるやり方でしたが、その分、エラーの意味が理解できたという点では勉強になりました。
標準フォームと記載要領の読み分けが難しい
まず、e-Taxのサイトから法定調書CSVの標準フォームをダウンロードします。
https://www.e-tax.nta.go.jp/e-taxsoftweb/hoteichosho/csv.htm
問題はここからで、CSV専用の記載要領と法定調書の書面の記載要領を行き来しながら入力する必要があります。
正直、「どこまでCSV要領に従い、どこから書面要領を見るのか」が分かりにくく、初見ではかなり戸惑いました。
freeeで完成している源泉徴収票データを横に置きながら、該当項目を一つずつCSVに転記していく、という地道な作業になりました。
最終項目は「必ず1文字」問題(2敗くらい)
標準フォームのページに、次の注意書きがあります。
※標準フォームの各項目について、記録すべき事項がなく、記録要領等に記載を要する表示がない場合は空欄としてください(スペース等も記録しないでください。)。
ただし、最終項目の欄は必ず1文字入力する必要がありますので、入力する事項がない場合はスペースを入力してください。
この「ただし書き」に気づかず、最終項目を完全な空欄にしてしまい、エラーが発生しました。
これは完全にこちらの読み落としでした。
提出区分と訂正表示の不一致(5敗くらい)
次によく出てきたのが、以下のエラーです。
「提出先税務署等の入力画面で入力した提出区分と異なる提出区分の情報が含まれています。」
原因は、e-Taxの入力画面で選択した合計表の提出区分と、CSVファイル内の訂正表示が一致していなかったことでした。
合計表の提出区分が
- 1:新規
- 2:追加
- 3:訂正
の場合、対応する法定調書の「訂正表示」は 0(その他の場合) を入力する必要があります。
これを空欄にしていたため、エラーになっていました。
法人番号・個人番号が「E+」表示になる問題(3敗くらい)
ExcelでCSVを作成していると、法人番号や個人番号が1.234E+12
のように表示される問題にも遭遇しました。
これは、入力セルの書式を「文字列」に設定することで解決しました。
e-TaxサイトのFAQにも載っている内容なので、同じところで悩む方は多いのかもしれません。
住所のセル内改行に気づかず
コピー&ペーストを多用していたため、住所欄にセル内改行が含まれていることにも気づかず、これもエラーの原因になっていました。
Excelの置換機能で、
- 検索:改行(Ctrl+J)
- 置換後:半角スペース(または空欄)
とすることで、一括で1行化でき、無事に解消しました。
生成AIは「エラー原因の特定」にかなり使える
今回やってみて感じたのは、CSVファイルを生成AIに読み込ませて確認してもらうのは、想像以上に有効だということです。
一発で正解にたどり着けるわけではありませんが、
「どの項目が怪しいか」
「記載要領とズレていそうな箇所」
を洗い出すには、かなり役に立ちました。
初年度ならではの遠回りとして割り切る
民間企業の経理担当者や会計事務所勤務の方であれば、CSVの取り扱いは日常業務かもしれません。
クラウド会計ソフトのインポート機能はエラー表示も親切で、ここまで悩むことは少ないと思います。
一方で、e-Tax(Web版)の法定調書CSVは、もう少し分かりやすくしてくれてもいいのでは……と、つい古巣に対して思ってしまいました。
とはいえ、税理士として初めての法定調書提出を無事に終えられそうなので、ひとまず一安心です。
今後もこうした小さなハードルは次々に出てくると思いますが、その都度手を動かしながら、自分なりに解決できる引き出しを増やしていきたいと感じた年明けの出来事でした。


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