ドラクエアイランド初上陸

関西旅行の初日、私は妻とともに淡路島へ向かいました。目的はただひとつ、「ドラゴンクエストアイランド」です。ドラクエが好きな私たち夫婦にとって、これは見過ごせない冒険のチャンス。久しぶりの本格的な旅行ということもあって、気合いを入れて関西入りしたその日のうちに、一路、淡路島へと向かうことにしました。

ニジゲンノモリまでは、まるで前日譚のような旅路

ニジゲンノモリがある淡路島へは、大阪市内から直行バスも出ているのですが、私たちが行きたい時間帯には都合のよい便がなく、やむなく兵庫県の三宮まで移動し、そこから高速バスで淡路島へ。ちなみに、大阪万博会場へ向かうバス乗り場は朝から長蛇の列。私たちはその様子を横目に、比較的スムーズに乗れる淡路島行きのバスに乗車できました。

バスの車窓から見える景色はどんどん開けていき、非日常感が高まっていく感覚。到着する頃にはすでに、リアルRPGの「序章」が終わり、「本編が始まるぞ」と気持ちが高ぶっていました。

まずは「ルイーダの酒場」で腹ごしらえ

到着してすぐ、ちょうどお昼どきだったこともあり、まずは「ルイーダの酒場」へ。もちろん本家のようにお酒が出るわけではありませんが、私は減酒中なのでむしろ好都合です。

私は「はぐれメタルの辛口カレー」、妻は「丸ごとたまねぎスライムのハンバーグ」を注文。見た目も名前のインパクトもさることながら、味もしっかりしていて、テーマレストランとしてはかなり満足度が高いものでした。価格もドラクエブランドにしては控えめで、ボリュームもあり、良心的だと感じました。

冒険の舞台、オノコガルドの町へ

満腹になったところで、ついに本編の冒険がスタート。舞台は「オノコガルド」という町。ちなみにこの地名、妻が「これ、オノコロ島が由来なんじゃない?」と即座に気づきました。国生み神話にも登場するその名前が、こんなところに潜んでいたとは。勉強になります。

冒険を始めるにあたり、まずは職業選択。妻は「戦士」、私はなぜか「遊び人」を選択しました。普段は真面目に生きている分、こういう場面では少しふざけてみたくなる自分がいます。ちなみに職業ごとにステータス成長や特技が変わるので、ちょっとした違いがプレイの楽しさを広げてくれます。

受付で冒険の書と専用端末を受け取り、物語がはじまります。町を自由に歩き回りながら、住人たちからヒントを得て、さまざまなクエストをこなしていく形式。ちいさなメダルを集めたり、モンスターと戦ったりするその体験は、まさに自分が勇者になった感覚です。実際には遊び人ですが。

特に印象的だったのが、ちいさなメダルを集めるサブクエスト。いわゆる“おつかい要素”ではあるのですが、意外な場所に落ちていたり、予想外の展開があったりと、なかなか侮れません。大人もつい夢中になって探してしまう、よく作り込まれた仕掛けでした。

モンスターとの対峙も、思っていたよりもインタラクティブで、子供だましに終わらない工夫が感じられました。エフェクトや音楽が加わることで、テンションも自然と上がります。

ラスボス・ゾーマとの戦い、そして冷気が吹きすさぶ演出

冒険の終盤には、やはりあの存在が待ち受けています。そう、ゾーマです。

ネタバレは避けますが、ゾーマとの戦闘シーンは演出が秀逸でした。こごえるふぶきやヒャド系の呪文を使ってきた際には、実際に冷たい風がこちらに吹きつけてきて、「おお、本当に凍りそうだ」と思うほど。視覚だけでなく体感まで巻き込んでくるこの没入感は、他のテーマパークではなかなか味わえないものです。

無事にゾーマを打ち倒した私たちは、エンディングムードに浸りながら現実世界に帰還しました。

帰り道、ふたたびバスに揺られて三宮へ

ニジゲンノモリでの冒険を終えた私たちは、行きと同じく三宮行きの高速バスに乗って淡路島をあとにしました。旅の満足感に包まれつつ、ふと「この日が旅の初日だなんて、なんて贅沢なんだろう」と思ったのを覚えています。

まだ陽が高かったので、「せっかくだからどこかで明石焼きを食べてから大阪へ戻ろう」という話になり、検索で見つけたのが「明石焼き司(つかさ)」というお店でした。

地元の方にも支持されていそうな雰囲気のお店で、並んでいるお客さんの層も観光客というよりは地元民に近い印象。こういうお店は期待できます。15分ほど並んで入店。ふわふわでとろけるような明石焼きに、やさしい出汁の組み合わせが絶妙で、疲れた身体に沁みました。思わず追加注文してしまったおでんもまた絶品で、「これはちょっと、今後も立ち寄る店リスト入りだな」と心の中で即決しました。

おわりに

今回の旅は、「ドラクエ好きの夫婦が行く冒険の旅」でしたが、それだけでは終わらなかったように思います。アクセスの段取りも含め、現地での体験や食事まで、一つひとつが“人生のクエスト”として記憶に残るような内容でした。

ドラクエの世界に実際に入り込み、自分で歩き、考え、選び、戦う。そんな体験ができる場所は、そう多くはありません。もちろんゲームも素晴らしいですが、身体を動かし、肌で風を感じながら味わう“リアルドラクエ”は、それとはまた別の良さがありました。

税理士独立という人生のメインクエストも着実に進めていこうと思いました。

おわり。

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