きっかけは「YouTubeを大きな画面で観たい」
先日、杉並区の実家に帰省したときのこと。
母が何気なく「パソコンを買いたい」と話していました。
これまで一度もパソコンを触ったことのない母です。理由を聞くと、
「スマホだとYouTubeが小さくて見づらい」
「Google Earthで使ってみたい」
「パソコンは難しそうだけど、一度挑戦してみたい」
とのことでした。
話を聞いているうちに、ふと自宅で使わずに眠っていたMacBook Airの存在を思い出しました。
M1チップ登場の直前、2020年に発売されたRetinaディスプレイの13インチモデル。
当時はコロナ禍の緊急事態宣言中に「給付金の使い道」として自分用に購入したものでしたが、
最近は、税務ソフトにMac非対応のものが多いためWindows PCを使うことが増え、MacBookの出番がすっかりなくなりました。
せっかくだからこのMacを母に譲ることにしました。
70歳からのデジタル挑戦。
「iPadを買おうとしていたけど、やりたいことは全部Macでもできるよ」と伝えると、
「じゃあ、それを使ってみる」という前向きな返事だったので、色々と教えてきました。
MacBookを初期化して、基本操作からスタート
まずはMacを初期化し、環境を整えるところから。
Dockのアイコンを整理して、余計なアプリを隠し、デスクトップもシンプルに。
ブラウザにはGoogle Chromeを入れ、スタートページには
YouTube・Google Earth・プレイグラムタイピングの3つを登録しました。
母はすでにスマホでGoogleアカウントを使っていたので、
ログインもスムーズに完了。
YouTubeの“おすすめ”がスマホと同じように出ることに喜んでいました。
ChatGPTとの初対面
操作に慣れてもらうため、実際に何かを体験してもらおうと、ChatGPTを導入してみました。
タイピングはまだできないので、マイクボタンで会話してもらい、MacBookの初期設定について質問していきました。
自然な日本語で返答が表示されると、さすがに驚いていました。
さらに試しに英語で「Thank you」と言ってみたところ、
ChatGPTが流暢な英語で返してくれたので
これなら「英会話教室に行かなくても、これで勉強できちゃうかもね」と。
タイピング練習は“F”と“J”から
次の課題はキーボード。
タイピング経験ゼロの母にとっては、ここが最大の壁です。
ブラウザのブックマークバーにプレイグラムタイピングを登録し、
まずはホームポジションの「F」と「J」を交互に打つ練習からスタート。
PC立ち上げる際もホームポジションを意識してタイピングするよう厳しく(?)指導しておきました。
何歳からでも挑戦できるかもしれない
高齢になってから新しいことを覚えるのは簡単ではありません。
でも、それでも「やってみたい」という気持ちがある。
その姿を見ていると、年齢を言い訳にしない生き方を教えられている気がします。
次に帰省したとき、母がどこまでパソコン操作を覚えているのか。
あるいは「もうやめた」と言うかもしませんが、それでも構いません。
新しいことに挑戦したこと自体、価値ある体験かなと思っています。
高齢者のデジタルデビューは、身近な親族がサポートするだけで、そのハードルがかなり下がるような気がします。
テクノロジーを上手く利用して、年齢を問わず前向きになっていただければいいなと思います。


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