育児と生成AI――書籍とネットだけでは埋まらない隙間

出産育児

育児を始める前に、本やインターネットである程度の知識は入れてきたつもりでした。実際、読んでよかった本はいくつかあります。愛着の問題を扱う本や、医学だけに寄らず多角的に育児を見ている本、親の姿勢を考えさせる本などは、かなり勉強になりました。

後から気づいたのですが、図書館には育児書がかなりあります。しかも、多くが児童図書コーナーに置かれています。最初は少し意外でしたが、子どもを連れて行く親がそのまま立ち寄れると考えると、かなり合理的です。自分で本を買うとどうしても選ぶ本が偏りがちですが、図書館だと視野が広がります。

一方で、インターネットの情報は便利ですが、情報の質は玉石混交です。役に立つものも多い反面、強い言い切りや不安をあおる情報も目につきます。私は、文字だけで断定的に語る情報はあまり追わないようにして、どちらかといえば動画で確認する使い方が合っていました。

動画は「やり方」を覚えるのに強い

ネットで特に助かったのは、手順を学ぶ場面です。たとえば沐浴です。文章で読むより、助産師さんなどが実際に手を動かしながら説明している動画のほうが、はるかに入りやすいです。

産院でも動画を見る機会はありましたが、家に帰ってから見直せるのは大きいです。育児は、知識として知っていることと、実際にその場でできることがかなり違います。どの手で頭を支えるか、どの順番でどのように洗うかといったことは、動画の強みがはっきり出ます。

つまり、本は考え方や全体像をつかむのに向いていて、動画は手の動きや流れを身につけるのに向いています。

生成AIは「今この場で困っている」に強い

そのうえで、今いちばん頼っているのは生成AIです。理由は単純で、今起きている困りごとにすぐ答えてくれるからです。

泣き止まないときに何を試すか。ミルクの量は多すぎないか少なすぎないか。爪切りの頻度はどのくらいか。ベッドまわりはこれで安全か。室温や服の枚数は適切か。新生児を見ながらオーディオブックを流すのはどうなのか。育児とスマートホームをどう組み合わせると楽になるか。こういう細かくて、その場で判断したいことに対して、生成AIはかなり相性がよいです。

育児書は、当然ですが目の前の子どもに合わせて答えてくれるわけではありません。検索も便利ですが、検索語の入れ方しだいで欲しい答えにたどり着けないことがあります。その点、生成AIは会話の形で少しずつ条件を足せるので、いま知りたいことに近づけやすいです。

生成AIが「産院の指導を優先しろ」と言ってちょっと感動した

生成AIのよさは、答えが速いことだけではないと思います。私が使っていてよいと感じるのは、産院で教わったことと回答がずれる場合には、生成された内容より産院の指導を優先したほうがよい、ときちんと言ってくれる点です。

育児では、一般論としてはこう言えるが、この子やこの家庭には別の事情がある、という場面が多いです。特に新生児期は、月齢が同じでも個体差が大きいですし、出生時の経過や体重の増え方など、前提が少し違うだけで答えも変わります。

医療職の具体的な指示を上書きするものではなく、その隙間を埋める道具です。この距離感を保てるなら、かなり役に立ちます。

育児を助ける文明の利器たち

育児を始めてから、文明の利器のありがたさをかなり実感しています。食洗機も、ドラム式洗濯乾燥機も、子どもができてから急に価値が増しました。夫婦二人のときは、便利ではあるが少し持て余していたのかもしれません。今は、確実に生活を支えてくれています。

生成AIも、その延長線上にある道具の一つだと思います。ただ、便利なものは使い方を間違えると、こちらの注意や時間を持っていきます。スマホを見すぎることもそうですし、情報を集めすぎてかえって疲れることもあります。

便利さを取り入れつつ、便利さに振り回されないこと。そこが意外と難しいです。育児では新しい道具や情報がどんどん入ってきますが、最後に残るのは、よく寝ること、少しでも家事を減らすこと、子どもの様子を落ち着いて見ることのような、かなり基本的な話なのだと思います。私自身、いろいろ試しつつ、結局はそこに戻ってくるのかもしれないと感じています。

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