Claude Codeが出てきた今は、税理士として時間を張るべき局面だと思う

税理士独立

最近、Claude Codeのようなエージェント型AIがかなり存在感を増しています。Anthropicは、Claude Codeを、コードベースを読み、ファイルを編集し、コマンドを実行し、複数の道具と連携して作業を進める仕組みとして案内しています。利用場所も、ターミナル、IDE、デスクトップアプリ、ブラウザまで広がっています。

以前、「AI前提で税理士事務所を組み直す時代が来たと感じた話」という記事を書きましたが、今はその感覚がさらに強くなっています。

税理士業は、考える仕事であると同時に、調べる、整理する、比べる、直す、まとめる、といった作業の積み重ねでもあります。そこに、こちらの指示を受けて複数段階の作業を自走してくれる道具が入ってきたら、当然、事務所の設計そのものに影響します。

今が「張りどき」だと感じるのは、道具の形が見え始めたから

私はこれまで、生成AIの世界は変化が速すぎるので、最後に勝ち残った一社が見えてから深く入ればよいのではないか、という気持ちも持っていました。実際、その考え方にも一定の合理性はあります。道具が乱立している時期に、あれもこれも追うのはかなり消耗するからです。

ただ、Claude Codeの台頭を見ていると、少し考え方が変わってきました。今は、勝者を当てる時期というより、仕事をどう切り分けるかを学ぶ時期なのだと思います。Anthropic自身も、Claude Codeについて、単発の質問に答えるだけでなく、探索、修正、テスト、コミット、プルリクエスト作成まで含めた流れで使うものとして説明しています。

つまり、今学ぶ意味があるのは、特定の会社名に賭けることではなく、エージェント型AIに仕事を渡す感覚そのものです。ここを体で覚える時期として、2026年はかなり重要なのではないかと思っています。

入口としては、いちばん簡単な所から始めればよいと思う

Claudeまわりも、実際には使い方がいくつかに分かれています。従来のチャット型がありますし、Claude CodeにはターミナルやIDE、デスクトップアプリでの使い方があります。さらにClaude Coworkは、知識労働向けの研究プレビューとして、ローカルのファイルやアプリを扱いながら成果物を返すものとして案内されています。2026年1月の案内では、Claude Desktop上での研究プレビューとして紹介されています。

この中で、最初から一番自由度の高い環境に飛び込む必要はないと思います。むしろ、簡単な入口から触って、詰まったら一段深い所に行く、という順番のほうが自然です。Coworkから始めて、物足りなければデスクトップアプリやCLIに進む、という考え方はかなり筋がよいように感じます。

私はこの順番に少し安心しています。新しい道具に入るときは、理論より先に「触って分かる」ことが大事だからです。

元国税との掛け算は、案外相性がよいかもしれない

税理士業が全部AIに置き換わるとは思っていません。少なくとも、税務調査の立会いのように、その場の空気、調査官の進め方、納税者の反応、言葉の選び方がものを言う領域は、なお人の価値が残るはずです。

逆に言えば、それ以外の多くの部分は、かなり再設計される可能性があります。調べる、整理する、比較する、初稿を作る、たたき台を作る、ウェブサイトを直す、といった部分は、エージェント型AIと相性がよいはずです。Claude Codeも、コード修正やファイル編集だけでなく、MCPを通じた外部連携や、権限管理の下でのコマンド実行を前提に設計されていると説明されています。

そう考えると、元国税という経歴との掛け算も悪くない気がします。調査対応や実務感覚のような、人に残る部分を持ちながら、周辺の作業はできるだけAIに寄せる。この組み方は、ひとり税理士にとってかなり現実的です。

まずは自分のホームページから触ってみたい

私が今、最初にやってみたいと思っているのは、開業以来自作してきたホームページの改修です。開業から半年が過ぎ、方向性の棚卸しをしたい時期でもあります。ちょうどよい題材です。

ホームページの改修は、税理士業務そのものではありませんが、文章、構成、導線、見せ方、HTMLの修正など、小さな作業が多くあります。こういう領域は、エージェント型AIの向き不向きを試すにはちょうどよいと思います。いきなり顧問先の重要資料で試すより、自分の資産で試すほうが安全でもあります。

たぶん今は、「完璧に理解してから始める」より、「小さく触って、仕事の渡し方を覚える」ほうが大事です。私は、税理士一年目のこの時期にこういう波が来たのは、かなり運がよいのではないかと感じています。乗るべき波かどうかを見極める段階ではなく、少なくとも足を入れて水温を確かめる段階にはもう入っているのだと思います。

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