デザインより安全性という価値観

出産育児

育児では、母乳中心にするか、混合にするか、ミルク中心にするかで家庭ごとの方針が分かれると思います。わが家も方針はありつつ、どの選択にも対応できるようにしておきたいと考え、保温機能つきの電気ポットを買うことにしました。

もともとはバルミューダの電気ケトルを使っていました。見た目がシンプルで、サイズ感もよく、日常の道具としてかなり気に入っていました。お湯を沸かすだけなら、特に不満はありませんでした。

ただ、子どもがいる生活を前提に考え始めると、評価の軸が少し変わってきます。自分が使いやすいか、見た目が良いか、という基準だけでは足りなくなります。

使いやすさより先に、事故が起きにくいか

今回いちばん大きかったのは、やけどのリスクを先に考えるようになったことです。ケトルの注ぎ口は洗練されていて使いやすい反面、置き方や手の届く位置によっては、子どもがうっかり触れたり倒したりする場面も想像できます。

もちろん、どんな家電でも置き場所を工夫すればリスクは下げられますが、育児期の生活は、こちらの想定どおりにいかないことが増えそうです。だからこそ、「注意すれば大丈夫」よりも、「そもそも事故が起きにくい形か」を重視したくなりました。

その結果、昔ながらの電気ポットに買い替える判断になりました。保温温度を段階的に調整できるタイプで、ミルク作りにも使いやすい点も後押しになりました。見た目の満足度は少し下がるかもしれませんが、運用の安心感はかなり上がります。

育児は、家電の選び方そのものを変える

今回の買い替えで面白かったのは、「何を買うか」だけでなく、「どう選ぶか」が変わったことです。独身の頃や夫婦二人の時期は、シンプル、ミニマル、見た目の統一感をかなり重視していました。極端に言えば、生活空間がすっきりしていて、余計なものが見えない状態に価値を感じていました。

それ自体は今でも好きですし、間違っていたとも思いません。ただ、子どものいる生活を想像すると、優先順位が変わります。まず安全性。次に手入れのしやすさ。その次に、夜間でも迷わず使えること。見た目はその後です。

たとえば、ボタンが大きい、表示が分かりやすい、片手で操作しやすい、といった点は、以前ならあまり気にしていませんでした。ですが、育児ではこういう部分が実際の使い勝手を大きく左右しそうです。生活が忙しくなるほど、デザインの美しさより操作の確実さが効いてくるのだと思います。

「無駄」に見えるものの価値も、少し見え方が変わってきた

インテリアについても、考え方が少し変わってきました。以前は、アップルストアのような整理された空間に強く憧れていました。物は少なく、線は少なく、情報量は少ないほど良い、という感覚です。

一方で、子どものいる生活では、そうした洗練だけが正解ではないのだろうとも感じます。大人から見ると無駄に見えるものでも、子どもにとっては色や形の違いそのものが刺激になることがあります。もちろん、何でも増やせばよいわけではありませんが、「散らかり=悪」と単純には言えないのだと思います。

自分はこの変化を少し面白く感じています。以前なら選ばなかった物に、ちゃんと理由を見いだせるようになってきたからです。価値観が変わるというより、評価軸が増えた、という表現のほうが近いかもしれません。

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