開業半年の振り返り

税理士独立

10月1日に開業して、もう半年が経とうとしています。長かったようにも思いますし、まだ半年しか経っていないのかという気もします。かなり動いた感覚もある一方で、何か大きなことを成し遂げたとまでは言いにくい。その中間にいる半年でした。

以前、「開業1ヶ月の振り返り」を書いたときは、まず独立したこと自体の新しさが強かったように思います。そこから半年経ってみると、独立そのものへの緊張感は少し薄れ、その代わりに、独立後の生活や仕事をどう組み立てるかが前に出てきました。

子どもが生まれて、時間の考え方がかなり変わった

開業当初から、朝は5時45分起きでした。独立後は時間を自分で管理できる反面、自分で管理しないと簡単に崩れるので、朝の起点は意識していました。

ただ、子どもが生まれてからは、その感覚がかなり変わりました。いわゆる夜勤のような形で育児が入るので、まとまって寝る時間を前提にした生活は難しくなりました。今は、21時から翌朝9時までの間に、細切れでも合計6時間から8時間くらい眠れていればよい、という目標に変えています。

この点は、開業と育児が重なる時期のモデルケースを探したくなりますが、なかなかそのまま参考になる人は見つかりません。独立直後で、しかも新生児がいて、という条件は意外と重なりません。結局、かなり独自路線でやるしかないのだと思います。私は最近、独立後の働き方より先に、独立後の睡眠の取り方のほうが先に再設計されるのだなと感じています。

仕事は「思っていた業務」以外からも広がっていった

仕事面では、確定申告期に税理士会の相談事務へ初めて関わりました。申告期には税理士会から募集のかかる仕事が思った以上に多く、無料相談、青色申告会、市役所での相談、電話相談など、入り口はいくつもあります。

特に電話相談センターは、人手がかなり必要なのだろうと感じました。募集や協力依頼も複数回あり、少なくとも手を挙げれば仕事が全くない、という状況にはなりにくそうです。もちろん、報酬だけで見る仕事ではない面もありますが、実務経験という意味ではかなり価値があります。短時間で論点をつかむ力や、限られた情報から説明を組み立てる力は、こういう仕事でかなり鍛えられる気がします。

独立すると、自分の顧問先の仕事だけが仕事ではないのだと分かります。税理士会の仕事、執筆、業務委託など、外から入ってくる仕事によって、自分の見える範囲が少しずつ広がります。

執筆と業務委託は、報酬以上に学びが大きかった

この半年では、令和8年度税制改正に関する執筆にも関わりました。また、信頼できる税理士法人から業務委託の機会もいただきました。

こういう仕事のよいところは、単に売上になることだけではありません。むしろ、他の税理士や税理士法人がどう動いているのかを間近で見られることのほうが大きいと感じます。自分一人で事務所をやっていると、自分のやり方が基準になりやすいです。しかし、外の仕事に触れると、仕事の回し方、確認の仕方、顧客対応のテンポなど、自分の外にある標準が見えてきます。

報酬はもちろん大事ですが、開業初期は、それ以上に「何を見られるか」が大きいのだと思います。特に半年時点では、自分の型がまだ固まりきっていないので、外から学べることの価値はかなり高いです。

仕事を少し抑えたことで、逆に次の種が見えてきた

3月は妻の出産があり、仕事はある程度セーブしていました。独立したばかりの時期に仕事を抑えるのは、少し不安もあります。ただ、その分、普段なら後回しにしていたことに目が向きました。

その一つが、Claude Codeのようなエージェント型AIです。まだ分からないことだらけですが、触ってみると、単なる便利ツールではなく、仕事の流れそのものを変える可能性があると感じます。以前にも少し書きましたが、2026年を象徴する言葉の一つになるのではないか、と思うくらいの変化の気配があります。

少し仕事をセーブした時期だからこそ、次の数年に効いてくるものに時間を投下する余地が出ました。開業半年の振り返りとして見ると、この「少し止まった時期に、別の方向へ手を伸ばせたこと」は、案外大きかったのかもしれません。

半年を振り返ると、売上や件数の話だけでは見えない変化がかなりありました。睡眠の取り方が変わり、仕事の入口が広がり、外から学ぶ機会が増え、次に時間を投下すべきものも少し見えてきた気がします。

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