税務署に勤めていた頃、事務年度末になると部門の旅行先の候補がいくつか挙がりました。石和温泉はその常連だった記憶があります。
当時から私が持っていた石和のイメージは、あまり良いものではありませんでした。バブル期の社員旅行、大広間での宴会、コンパニオン。実際にその時代を見たわけではないので、あくまで人から聞いた話と雰囲気からの印象です。それでも「石和」と聞くと、そうした賑やかな時代の名残がまず頭に浮かんでいました。
町を歩けば、その名残がまったくないわけではありません。ところどころに、かつての規模を前提にした大きな建物や看板が残っています。
妻と二人で通っていた頃
石和には、妻と二人で毎年のように出かけていました。泊まる先は石和健康ランドで、これもほぼ毎年です。モンデ酒造のワイン工場見学をはじめ、行けば必ず立ち寄るお店の候補が何箇所かあります。

(画像はXANADU(シャナドゥ)というお店のジェラートです。今年も食べました。)
正直に言えば、最初に石和の名前が出たときはあまり乗り気ではありませんでした。頭に残っていたのは、税務署時代のあのイメージだったからです。実際に何度か通ううちに、その印象は自然に薄れていきました。駅は思っていたよりずっときれいで、町は静かです。
子連れを前提にした作りになっている
今年は初めて子どもを連れて、義理の両親と一泊二日で行ってきました。子どもができてから同じ町に行くと、以前は目に入らなかったものが見えます。
道の駅の多目的トイレには、おむつ替え台が備えられていました。使用済みおむつ専用のごみ箱も置いてあり、その場で捨てられます。
宿泊先の食事処も、ベビーカーをそのまま押して入れる形式になっていました。今回は持参していなかったので使いませんでしたが、こういう作りになっている、という事実自体が安心につながります。実際、他のお客さんも子連れの家族が目立ちました。
今回泊まったのは石和健康ランドではありませんが、石和温泉駅の周辺には、一般に子連れでも過ごしやすい宿が比較的多いのではないかと感じます。少なくとも、私がかつて想像していた「大人が宴会をするための温泉地」とは違いました。
子どもはまだ大浴場には入れないけれども
せっかくの温泉ですが、子どもはまだ生後5か月です。大浴場に連れて行くことはできません。
結局、部屋のお風呂でシャワーを浴びさせました。温泉に来て、部屋の風呂で子どもの体を洗っている。それはそれで、今しかない旅行の風景なのだろうと思います。
次に石和に行くのがいつになるかは分かりません。子どもが自分で歩くようになって、大浴場も問題なく使えるようになってから訪れれば、同じ町でもまた違って見えるはずです。旅行の感想というのは、行った先そのものよりも、そのとき自分がどういう状態でいるかに左右されるのだと今回改めて思いました。
