第76回税理士試験の検証会が8月15日に開催されると以前の記事で紹介しましたが、その動画が本日公開されました。

LEC東京リーガルマインドによるもので、簿記論と財務諸表論を科目ごとに振り返る内容です。受験生時代には必ず視聴していた動画で、今年度は家族が受験した科目であったので一通り確認しました。
検証会が示した簿記論の輪郭
簿記論は、全体として解きやすい部類に入るという評価でした。第1問は本支店会計。勘定科目を選ぶ形式の設問がまとまって置かれており、金額を計算しなくても答えられる箇所が用意されていたとのことです。第2問は有形固定資産とのれん。第3問は勘定分析型の総合問題で、試算表から積み上げる典型パターンではなく、資料から金額を推定していく形式でした。
差がつくのは、仕訳を覚えているかどうかではありません。勘定同士のつながりを追えるかどうかです。パターンを暗記した受験生には、形式が少し変わるだけで手が止まる作りになっていた、という説明でした。在外支店の換算や為替差損益のように時間を要する箇所を後回しにする判断も問われたようです。
財務諸表論は理論と計算で印象が違った
財務諸表論は、理論と計算で印象が分かれたという整理でした。理論はおおむね典型論点です。減損で割引前の将来キャッシュ・フローを使う理由、ストック・オプションを費用として計上する根拠、繰延資産の原則と容認。いずれも計算の内容を理解していれば書ける題材です。概念フレームワークの空欄補充だけは難しく、部分点を拾う形になるとされていました。
一方で計算は昨年より重かったようです。資産除去債務で利息費用の計上期間を補正する処理、輸出企業の還付を前提とした消費税の中間納付など、手が止まりやすい箇所が挙げられていました。問題文の単位表記に誤植の疑いがあり、採点上の救済があり得る、という指摘もありました。ただしこれは検証会での見解であり、実際にどう扱われるかは分かりません。
ボーダーラインは目安として受け止める
予想ボーダーは、簿記論が56〜58点、財務諸表論が63〜66点とされていました。あわせて、予想ラインを狙うのではなく自力で60点を確保する意識が重要だとも説明されていました。
この数字は予備校が独自に示すものです。実際の合格ラインは公表されず、確定するのは合格発表の時点です。超えていれば安心材料にはなりますが、それ以上でも以下でもありません。
次は税法科目
妻がこの二科目を受験しました。自己採点では、公表されたボーダーは超えていそうです。次は税法科目に進むつもりだと聞いています。
3月に子どもが生まれ、いまは育児の真っ最中です。勉強することは義務ではなく権利なので、無理はしなくていいと思っています。税理士試験は科目合格の有効期間みたいな概念がないため、再来年以降でもいつでも受けられます。ただ、本人が挑戦すると決めたのであれば、税理士である夫として全力で応援したい。両方が本音です。
できることは限られています。答案の中身に口を出す立場ではありません。それでも、学習時間をまとまった形で確保する調整はできます。税法科目は理論の暗記量が増え、細切れの時間だけでは積み上がりにくい科目のようです。まずはそこから考えることになりそうです。
