低コストのインデックスファンドを1000万円保有すると、年間いくら払っているのか

雑記

6月に入りました。5月の株式市場を振り返ると、個別の銘柄はともかく、日経平均株価やダウ平均、S&P500といった指数は堅調だったように思います。ここ10年ほどで、ネット証券を中心に手数料の安いインデックスファンドも増えました。eMAXIS Slim 全世界株式、いわゆる「オルカン」を持っている方も多いのではないでしょうか。

今回は、投資信託を持ち続けることで、1年間にどれくらいの費用がかかるのかを整理します。

投信のコストは大きく2つに分かれる

投資信託を保有するときの費用は、大きく2つに分かれます。

ひとつは信託報酬(運用管理費用)です。目論見書にあらかじめ書かれている費用で、いわば定価にあたります。運用会社・販売会社・信託銀行の3者に支払われます。

もうひとつが、いわゆる隠れコストです。信託報酬には含まれません。中身は、ファンドが株式を売買するときの手数料、海外資産を保管する費用、監査の費用などです。これらは事前に金額が決まりません。1年間の運用が終わったあと、「運用報告書」で初めて公表されます。

実際に払っているのは「実質コスト」

信託報酬に隠れコストを足したものを、一般に実質コストと呼びます。私たちが実際に負担しているのは、こちらの実質コストです。

注意したいのは、これらの費用が別途請求されるわけではない点です。毎日少しずつ、基準価額から自動的に差し引かれています。明細書に「手数料○○円」と並ぶわけではありません。だから気づきにくい。私自身、最初に運用報告書を読むまで、ここまで細かく差し引かれているとは意識していませんでした。

eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)の数字をみてみる

では、低コストで有名な所謂オルカンの数字をみてみます。

信託報酬は年0.05775%(税込)です。これが定価にあたります。直近の運用報告書(2025年4月決算の第7期)では、信託報酬を含めた費用の合計が年0.094%でした。

仮に1000万円分を持っているとします。実質コストの合計でみれば、年におよそ9,400円、つまり1万円弱を負担している計算になります。保管料のようなものだと考えると分かりやすいかもしれません。

このコストをどう考えるか

この金額をどうみるか。率直に言えば、かなり安いと思います。世界中の数千銘柄に分散したものを、専門家が運用し、報告書まで作る。その対価が1000万円あたり年1万円弱です。

さらに、証券会社によっては投信マイレージのような仕組みがあります。私が口座を持つSBI証券では、投資信託の保有残高に応じてVポイントが毎月付きます。付与率は低めですが、これで実質コストの一部を取り戻していると考えれば、実際の負担はさらに下がります。

なお、付与率はファンドや残高によって変わります。低コストのファンドほど付与率も低くなる傾向があります。

ご自身の保有分を確かめてみることを推奨

信託報酬と隠れコストは、どちらも公開された情報です。投資信託の商品名を生成AIに尋ねれば、おおよその数字を拾ってきてくれます。もしご自身が投資信託をお持ちなら、保管コストとして年間いくらを払っているのか、ざっくりとでも把握しておくとよいかもしれません。

ひとつ目安を挙げておきます。一般に、ネット証券会社以外で購入する投資信託は、信託報酬が高めに設定されています。私の感覚では、実質コストが年0.25%あたりを超えてくると、少し手数料が高いと感じます。1000万円なら年2万5千円ほどです。

同じ「投資信託を持つ」でも、何を選ぶかで負担は何倍も変わります。まずは手元の銘柄が今どのあたりにあるのか、一度確かめてみるのもよいと思います。

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