タイトル長すぎました。
それはさておき、日本税理士会連合会の発行する新聞に、令和7年度の税理士資格別新規登録者数が掲載されていましたので引用します。
| 資格 | 人数 | 割合(%) |
|---|---|---|
| 試験合格者 | 574 | 20.71 |
| 試験免除者 | 1,597 | 57.61 |
| 特別試験合格者 | 1 | 0.04 |
| 公認会計士 | 530 | 19.12 |
| 弁護士 | 70 | 2.53 |
| 合計 | 2,772 | 100.00 |
この表を見ると、5科目すべてに合格していわゆる官報に名前が載るルート、いわゆる5科目官報組は20.71%にとどまっています。一方、試験免除者が57.61%と過半数を占めており、新規登録者の多数派は試験免除組ということになります。
試験免除にも種類がある
試験免除者と一口に言っても、その中身はさまざまです。大学院に進学して論文を書き、税法2科目の免除を受ける方が一つ。国税職員を約10年以上勤めて税法科目の免除を受けて簿記論と財務諸表論は試験で合格する方が一つ。私はこちらに該当します。そして、約23年以上国税で勤め上げ、全科目免除となる国税OBの方々もいらっしゃいます。
このように、同じ「試験免除」という枠の中にも、かなり経歴と性質の異なる人たちが含まれています。新規登録者の半数以上がここに分類されているということは、現在の税理士業界において、試験を経ずに資格を得た人が決して例外的な存在ではないことを示しています。
同業者から見た「元国税」
Xを眺めていると、「元国税の税理士と仕事をしているが、実務がまったくわかっておらずやりづらい」という会計事務所職員や税理士の方の投稿を、たまに見かけます。
正直なところ、これはそうだろうな、と思う部分もあります。元国税の税理士は、税務調査の現場や徴収の現場には長く立っていても、会計事務所側の実務に習熟しているとは限りません。税理士事務所勤務経験を経て税理士資格を取得された先生方と比べると、知識の幅や深さで及ばない点があることは認めざるを得ないように思います。
自分自身、普段から税理士であることを過度に誇示することはありません。税法科目を受験せずに楽なルートで資格を得た身であることは事実です。同業者の会合などでは、自分が国税OBであることに言及することは控えたほうがよい場面もあるような気がします。
ただ、これは個人的に幸運なのかもしれませんが、身の回りで「元国税だから」という理由で見下してくる税理士の先生に出会ったことはありません。内心では思っているけれど表に出していないだけ、という可能性は当然あるものの、それでも表面上は対等に接していただいていることは、率直にありがたいと感じています。
クライアントから見た資格取得ルート
一方で、クライアントの立場から見たときに、税理士の資格取得ルートが選定の判断材料になるかというと、これはあまり考えづらいように思います。
不動産業界で「宅建より物件」という言葉があります。ある物件を買いたい、借りたいと思ったとき、買い手はオーナーが宅建を持っているかどうかで購入を決めるわけではない、という趣旨です。
税理士についても、似た構造があるように思います。クライアントが税理士に求めているのは、自分の困りごとを解決してくれるかどうかであって、その人が5科目組か院免組か国税OBかではない。少なくとも、最初の選定段階でルートを細かく比較する方は多くないはずです。
同業者へのリスペクトと、クライアントへの姿勢
とはいえ、5科目を受験して合格された方々に対しては、素直に尊敬しています。自分が同じルートで挑戦したとして、突破できたかと問われれば、正直自信はありません。
ですから、同業者に対してはリスペクトを保ちつつ、クライアントに対しては、自分が提供できる価値で勝負する。資格取得のルートで引け目を感じるのではなく、目の前の依頼に対して誠実に応えていく。そのスタンスで堂々としていようと、自分の中では思っております。

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